現在、少子化が囁かれている日本では高齢化社会となっており、未来を担う子どもたちの誕生を誰もが望んでいます。
ですが、子供を生み、育てる上で関わってくる経済的な問題。
そして、精神的な負担など。
他人からはわからない悩みを少しでも解消するべく、子供を育てやすい環境に政府が整えようと始めたのが、『子育て支援』です。
では、子育て支援とは、一体、どのようなことが具体的に行われているのでしょうか。
子育て支援とは
子育て支援の内容は、市町村でも大きく変わってきますが、一番に思いつくのが『子ども医療費』です。
たとえば、私が住んでいる市町村では、生まれてから中学校卒業までの約15年間は、医療費がかからない仕組みとなっています。
子供というのは、小さいときほど病院に行く機会は多くなります。
そんな時に、子ども医療費助成制度は親にとって、とても心強いものです。
子ども医療費助成制度は、全国で一律ではなく、市町村によっては無料ではなかったり、年齢条件が変わってきたりしますので注意して下さいね。
また、『児童手当』も子育て支援の一環ですよね。
これに関しては、全国で共通しており、3歳未満の子供は1人につき15,000円。
3歳以上は中学校3年生まで1万円という金額が定められています。
他にも、子供の人数で金額が変動したり、市町村によっては助成金などを出している場合もあります。
さらに、子供を育てる上で必要な『育児休暇』や『一時保育制度』など、これらも全て子育て支援の一部となっています。
子育て支援の制度や施設とは
待機児童の改善や、子供を育てていく上で必要な施設の建設などを行う子育て支援制度。
子育て支援制度で建設された施設には、様々なものがあります。
- 児童センター
- 市営保育園
- 図書館
これらも、子育て支援のために欠かせない施設です。
どこも基本的には無料で使用できる仕組みとなっていますので、子供と気軽に訪れることができます。
また、子育て中のお母さんの悩み相談なども、これらの施設では率先して行われており、
- 育児に疲れた
- 子供の成長が気になる
- 思ったように子育てできない
- 育児を行う上での金銭的な悩み
- 育児を通しての夫婦間の悩み
このような悩みを一人で抱えずに、気軽に話を聞いてもらうことが可能です。
子ども・子育て支援新制度とは
子ども・子育て支援制度は新しくなります。
平成24年度8月に成立し、今年度の2015年4月から導入された『子ども・子育て支援新制度』。
キャッチフレーズの『すくすくジャパン』は聞いたことはあるけれど、内容についてはまだ良くわからないという方も多いと思いますが、子育て世代の方にはとても関わりのある内容となっていますので、ぜひ理解しておいて頂きたいと思います。
新制度で大きく改訂された部分は3つあります。
1.教育と保育の融合
これまでは、子どもの預け先は幼稚園か保育園という選択肢が一般的でしたが、新制度では、これに加えて、両方の良さをあわせ持つ『認定こども園』の普及を目指していきます。
認定こども園は、保護者の就労や家庭の事情にかかわらず、0~5歳の子どもが教育と保育を総合的に受けることができる施設です。
認定こども園が普及すれば、生活環境の変化や、働き方の多様化にも対応する事が出来ますね。
2.待機児童の解消
今までの子育て支援制度では、働きたくても子供を預けることのできない、いわゆる『待機児童』がたくさんいました。
これを解消するために期待されているのが『地域型保育』です。
地域型保育では、これまで定員20名以上でなければ認可されなかった保育所が、質を確保する事によって少人数でも認可されるようになります。
たとえば、都市部に空き家やマンション利用した小規模な保育所ができれば、様々なところに保育園を作ることができますよね。
地域型保育には、『小規模保育』の他にも、『家庭的保育』(保育ママ)、『事業所内保育』、『居宅訪問型保育』など、様々なタイプがあります。
3.地域のニーズに応じた子育て支援
新制度では、地域の子育て家庭に対する支援も充実します。
- 地域子育て支援拠点
- 一時預かり
- 病児保育
- 放課後児童クラブ
- 利用者支援
このような、様々な子育てを支援する取り組みが行われていきます。
新制度の3つの区分
新制度では、幼稚園、保育所、認定こども園を利用したい場合の条件が全国で統一されます。
具体的には、市町村から以下に示す3つの区分で認定を受ける必要があります。
新制度では、保育の必要性がある子どもに対して、パートタイムで働く人や、在学している人などを含め、全員がきちんと保育制度を利用できる仕組みになっています。
子育て支援のまとめ
最後に、子育て支援制度は働くママさんにとっては重要な制度であり、ある意味、少子化の救済制度とも言えます。
『子供は欲しいけれど、正直、旦那さんのお給料だけでは不安』
『今のキャリアを失うことなく子供を産みたい』
『預かってくれる親や身内が近くにいない』
このような方々にとって、新制度がどれだけ浸透するかは、今後の家族計画にも影響する大きな鍵となります。
ぜひ、関心を持って皆でこの制度の行方を見守っていきたいですね。