今、世界中の注目を集めている『エボラ出血熱』
皆さんは、エボラ出血熱がどんな病気で、どんな症状かを詳しくご存知でしょうか。
同時期に、日本には感染者が出ないと思われていた『デング熱』患者が急増した日本で、これから先、エボラ出血熱が流行しないとは言い切れないのが実情です。
エボラ出血熱とは何なのか?
どうして感染するのか?
予防法や治療法はあるのか?
今日は、このようなことについてご紹介します。
エボラ出血熱とは?
エボラ出血熱のはじまりは、今から30年以上前の1976年、スーダン南部で死者が出たのが最初の確認例とされています。
このときの感染源は、アフリカに生息するコウモリであることが判明しています。
現地住民は、未だにコウモリを食べる習性があるため、人間の体内に吸収されたコウモリがエボラウイルスを保持している場合、エボラ出血熱を発症するケースが認められているのです。
様々な国から医師などが訪れており、『エボラウイルスを保持したコウモリがいるので、食用にしてはいけない』というような説得を、現地住民に呼びかけています。
ですが、物心ついた時から食べている現地住民には、信じがたい話だと思われているようで、未だに食料が不足するアフリカでは、コウモリが食べられているのが現状です。
また、現地の医療機関では、消毒設備が不十分であり、注射器の使い回しなども問題となっています。
エボラ出血熱は、針を介しての感染はほぼ100%と言われているので、医療機関で感染するという可能性も極めて高いと言われています。
エボラ出血熱の症状は?
エボラウイルスの潜伏期間は、2~20日前後と言われており、症状は、発熱や悪寒、頭痛、筋肉痛など、風邪のような症状から始まります。
次第に、嘔吐や下痢、そして、吐血や下血、意識障害などといった、尋常ではない症状を発症します。
エボラ出血熱を発症した場合の死亡率は50%以上となっており、命に関わる非常に危険な病気です。
診断方法と人から人への感染について
エボラ出血熱の診断方法は、血液検査となっています。
今まで、エボラ出血熱の処置に当たった医療関係者が多く亡くなっていることからもわかるように、感染力は非常に高いものと見られます。
血液を介して人から人へと感染するエボラ出血熱は、感染者を隔離して治療にあたらないといけません。
エボラ出血熱の治療法と一筋の光
基本的に、エボラ出血熱の治療法は対処療法しかないと言われており、点滴や解熱剤、鎮痛剤などによる対処が精一杯でした。
ところが、最近になり、エボラ出血熱患者の治療に、ある一筋の光が見えたという報道があり、その内容を確認すると、意外なことが判明したのです。
それは、エボラウイルスとインフルエンザウイルスの型が非常に類似している点から、抗インフルエンザ薬『アビガン』を発症患者に投与したところ、快方に向かい完治したというのです。
もしも、この話が真実であり、今後も完治する患者が現れれば、エボラ出血熱の死亡率を大幅に下げることが可能になります。
エボラ出血熱の予防と対策
日本国内では、感染源となるウイルスを保持したコウモリは、今のところ確認されていません。
そのため、皆が日本国内だけで生活していれば、エボラ出血熱にかかる可能性は極めて低いと言えるでしょう。
しかし、『デング熱』の例からもわかるように、これから先、日本でエボラ出血熱が流行しないとは言い切れないのが実情です。
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私たちができる予防法としては、
・エボラウイルスが流行している地域には行かない
・出血している人にむやみに近づかない
これくらいしかないのかもしれません。
最後に、これから私たちができることは
少子化が囁かれている今の日本で、子供たちは、未来を担う大切な宝です。
私たち大人が子供たちにしてあげられることは、正しい情報を見極めて、それを、親から子に伝えていくことではないでしょうか。
海外渡航をむやみに否定するつまりはありませんが、エボラ出血熱に関わらず、日本では聞かないような病が、世界では流行している地域も多くあるのです。
また、できる限りの予防接種を受けさせることや、日本が、いかに安全で恵まれた国であるのかということも、子供が理解するまで伝えていきたいものですね。