通称、『もやもや病』と呼ばれる、
『ウィリス動脈輪閉塞症』
(ウィリスどうみゃくりんへいそくしょう)
名前は聞いたことがあるけれど、
どんな病気なのかよく分からない
という方もいらっしゃいますよね。
そこで、もやもや病で発する具体的な症状と
予防・対策法について紹介していきます。
もやもや病の主な症状と原因
もやもや病は、特に5歳前後の小児に
よく発症する病気として知られています。
詳しい原因に関しては、現時点では不明です。
ですが、遺伝子が関連しているのではないか
という説もあります。
脳の内頚(ないけい)動脈末端部や前大脳動脈、
中大脳動脈起始部(きしぶ)などが
狭くなったりしてしまうために、
基底核部(きていかくぶ)や脳底部に、
もやもや血管という、タバコの煙のような
状態の血管が発達してしまうため、
もやもや病と呼ばれています。
この、もやもや病にかかると、
一過性の脳の虚血発作(きょけつほっさ)や
脳梗塞などの症状が起こる場合があります。
また、部位により、運動麻痺や失語等の
症状を発症することもあります。
時には、けいれん発作を伴います。
これらの症状は、特に呼吸が
過呼吸気味になった時に現れやすく、
激しく泣いた際などには注意が必要です。
時に、成人にも症状が現れますが、これは、
動脈硬化により引き起こされる場合が多い
とされています。
もやもや病の症状は、
ひどい場合には、慢性的な虚血症状のために、
知能障害を引き起こしかねません。
異常を感じたら、早急に治療を受けることが大切です。
もやもや病になってしまった場合の治療法
恐ろしい症状を引き起こす『もやもや病』。では、
もしそんな、もやもや病にかかってしまった場合、
どのように対処していけば良いのでしょうか?
まず、もやもや病は、何かしらの異常を感じたら、
すぐに専門の医療機関を受診することが大切です。
初期症状として、頭痛や、けいれん発作
などが起こることがあるので、
そういった症状が現れたら、
すぐに MRI や CT の検査を受けましょう。
早期に治療を受けなければ、
重い症状となってしまう場合もあるので、
『たかが頭痛』と軽視するのは危険です。
それから、検査で脳梗塞や脳の委縮、
もやもや血管が認められた場合には、
すぐに治療が開始されます。
治療には、内科的な治療法と
外科的な治療法があります。
内科的な治療法では、
カルシウム拮抗薬や抗血小板薬、
抗てんかん薬の投与が行われます。
これらの治療で予防しきれない症状に関しては、
外科的治療が用いられます。
外科的治療では、外科的血行再建術という
手術が行われ、様々な後遺症のリスクを
取り除くための治療が行われます。
もやもや病を予防するには
様々な症状を引き起こす、恐ろしいもやもや病。
できることなら、全力で予防したいですよね。
ですが、はっきりとした原因が
解明されていない現時点では、
実はこれといって有効な予防法もありません。
特に小児に起こりやすいもやもや病は、
遺伝子の関連などが疑われているので、
予防しようがないという状況です。
早期発見に努める以外に、
リスクを低くする方法はない
というのが現状ですね。
ただし、成人になってから起こる
もやもや病に関しては、動脈硬化が
引き金となる場合もあるので、
予防も可能です。
健康的な食生活を心がけ、
血液がドロドロにならないように心掛けて、
もやもや病の発症リスクを抑えましょう!
日本人に多いとされるもやもや病。
『遺伝子の問題だから仕方がない』
と諦めるのではなく、全力で脳の血管を
健やかに保つ努力も必要です。
血液サラサラに役立つ青魚を意識的に食べたり、
脂っこいものを控えるなどの食生活を
心がけることが、予防の第一歩といえますね。
まとめ
もやもや病は、はっきりした原因が
解明されていない難病の1つです。
脳という、非常に重要な器官に起こる病気ですから、
とにかく少しでもおかしな症状を感じたら、
早急に対処することが大切ですね!