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認知症は他人ごとではない?気になる症状や車の運転について

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認知症というと、ご飯を食べたのに
食べていないと言ったり、家族のことが
よくわからなくなるというような、

お年寄りのボケだと思っている方も、
いまだに多いでしょう。

しかし、認知症というのは単なるボケではなく、
誰にでも起こり得る、決して他人ごとではない
病気です。

今日は、認知症の正しい知識車の運転に至るまで、
気になる疑問を一緒に考えていきましょう。

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認知症とは?

たとえば、あなたは、おとといの晩ごはんを
覚えていますか?

私自身、昨日の晩ごはんも忘れている時がありますが、
通常の場合、このような症状は、単なる『物忘れ』
として判断されます。

人間は、年老いていくにつれて、
この物忘れ(痴呆)は悪化していきます。

その典型として、今朝食べたご飯のメニューすら
思い出せないという事もよくあるのです。

ですが、このような物忘れと認知症は
大きく異なります。

認知症というのは、ご飯のメニューを覚えていない
というよりは、ご飯を食べたことすら覚えていません。

そして、認知症の特徴は、
自覚症状が全くないところです。

物忘れであれば、『あれ?思い出せない』
という認識がありますが、
認知症の方は、全て忘れているので、
思い出せない感覚すらないのです。

記憶の一部がぽっかりと穴のあいたような状態
と言うのが、分かりやすいかも知れませんね。

認知症の種類は?

認知症には多くの種類があります。
その中のいくつかをご紹介しますね。

アルツハイマー型認知症

まず、最も多いのが、
『アルツハイマー型認知症』です。

これは、認知症と診断される方の中でも
高い割合を占めており、症状も物忘れ(痴呆)
から始まり、徐々に進行していきます。

特徴としては、お年寄りにとても多いような、

  • 薬を自分で管理できない(飲んだことを記憶できない)
  • 物事の順序が分からなくなってしまう
  • 季節に応じた衣服を自分で管理することも不可能となる

このような症状が多いと言われています。

脳血管性認知症

次に、『脳血管性認知症』という認知症があります。

この認知症の特徴としては、以前に発病した脳梗塞
脳出血などが影響してしまい、神経細胞が壊死したり
破壊されたりすることにより起こります。

歩行障害等に悩まされるケースもありますので、
十分注意が必要です。

全頭側頭型認知症

そして認知症の中でも家族がとても悩まされるのが、
『全頭側頭型認知症』です。

この認知症の特徴としては、性格が豹変する
というような表現が最も分かりやすいと思います。

万引きをしてしまったり、社会の秩序を守る
などといった基本的なことは一切できなくなります。

全ての行動は、本人の意思とは連動していないのですが、
本能の赴くままに行動することから、周囲の人からは
理解を得るのがとても難しい認知症です。

また、発症した場合は、
自宅でのケアが難しいということもあり、
専門の施設で生活している方も多くいます。

これらの認知症は、若年性型もあることから、
若いから自分には無関係というわけにはいきません。

もしも、家族や友人などの親しい人で思い当たる
場合は、専門医への受診を勧める方が良い場合も
あります。

認知症でも車の運転はできるの?

近年、認知症だと診断されておきながら車の運転
継続する人や、認知症だということに気がつかずに、
認知症の症状をただの物忘れだと思い、
運転してしまう方が急増しています。

認知症の方は、危険予測ができない事も多く、
実際にアルツハイマー型の認知症においては、
空間認識能力が低下することから、

  • 駐車場などへの駐車ができない
  • 自宅周辺で道に迷う
  • 車間距離がわからない

このような状態が多いと想定されます。

そして、全頭側頭型認知症に至っては、
本能のままに運転してしまい、

  • 信号
  • 一時停止
  • 駐車禁止
  • 一方通行

これらを全て無視してしまう場合があり、
非常に危険です。

認知症ドライバーの事故は年々増加しており、
社会問題にまで発展してしまうケースも
少なくありません。

実際に起きた事故としては、
宮崎県で軽トラックが歩道に突っ込んでしまい、
下校中の小学生を次々とはねてしまうという
痛ましい事故が起きています。

ドライバーの家族によれば、医師や家族の注意も
聞かず、本人は認知症というきちんとした認識が
ない状態で運転していたことも判明しています。

認知症患者は、実際に自分自身で運転をしては危険。
というような、認識を持てないでいる事が多く、
それがこのような悲しい事故に繋がるケースが
後を絶たない理由とも言われているのです。

今現在の、日本の運転免許制度に関しても疑問点は
多く、今後、認知症患者がハンドルを握るケースも
増加するのでは?というような懸念が持たれています。

『認知症と診断されたら免許は返納する』
というようなルールも、
今後は必要になってくるのではないでしょうか。

認知症の予防と対策

認知症は、一度発症すると、完治するということは
今の医学では残念ながら望めません。

そのためにも、
日頃から認知症にならないような予防策を、
自分自身で積極的に取り入れる必要性があります。

認知症を阻止するには、心身ともに
アンチエイジングを心がけることが大切です。

たとえば、

  • 毎日の適度な運動
  • 和食を中心とした大豆製品・魚・きのこ類などを用いた食生活
  • 人とのコミニュケーションを大切にする(会話を多くする)
  • 規則正しい生活習慣を心がける
  • 読み書きを積極的に行う(脳トレーニングとして最適)

このような、日常的な努力の積み重ねが、
いつまでも若々しい体と脳を作り上げるのです。

最後に、自分の家族に認知症の疑いがある場合

認知症は、どんな人であっても
発症するリスクがあります。

自分だけは大丈夫。
自分の家族は関係ないだろう。

このように思わずに、
何だか忘れっぽいなどの兆候が表れている場合は、
積極的に専門の医師のもとを訪れて見て下さい。

単なる物忘れだと放置してしまうと、
後に後悔するケースもあります。

最近では、医学の進歩により、
認知症の症状を遅らせるような薬も存在します。

まずは、認知症かどうかの判断
そして、認知症の場合は、どのようなタイプなのか。

この2点をきちんと診断してもらい、適した治療を
迅速に行うということが、とても大切になりますので、
ぜひ、覚えておいていただきたいと思います。