NHKの情報番組『ためしてガッテン』で取り上げられ、
インターネット上でも大きな話題となった
『フェリチン』を知っていますか?
貧血や女性の月経を始めとした『体の鉄分』の
バランスに、大きく関係しているフェリチンは、
うつ病にも影響を与えるとのこと。
忙しい毎日を送る現代人には、フェリチンが
大切な存在になっているのかもしれません。
そんなフェリチンの働きや役割、また、
おすすめの摂取方法などをご紹介します。
フェリチンはどんな働きをしているの?
初めに、フェリチンとは、
私たちの体にある肝臓で主に蓄えられている、
『貯蔵された鉄分』のことを指します。
体の中にある鉄分と聞くと、
『鉄分不足は貧血を引き起こす』
なんてイメージを抱く人も多いかもしれません。
貧血は、ヘモグロビンの不足により、
酸素欠乏となってしまった状態のことを言います。
このヘモグロビンを作る代表成分が鉄分、
つまり、肝臓で貯蔵されているフェリチンが
働いてくれるのです。
フェリチンが足りないとどうなる?改善策は?
鉄は、体作りにも心の健康にも欠かせない
大切なミネラルです。
そのため、フェリチンが不足してしまうと、
貧血はもちろん、動悸、息切れ、眩暈といった
体への悪影響が出てしまうことも。
さらに、神経伝達物質の働きも鈍くなってしまうため、
感情の激しい起伏、注意力低下、神経過敏など、
心への影響にも関係してきます。
また、テレビでも紹介された『うつ病』については、
明確な因果関係は、現在つかめていないものの、
統計的に、うつ病患者のフェリチン数値は低く、
またフェリチンの摂取により、うつ病が軽減、
改善されたという結果が出ています。
フェリチンが足りないときの改善策には、
食事やサプリメントといった、
外から与えることで補うことができますが、
フェリチンはあくまでも貯蔵庫です。
そのため、一度に過剰に鉄分を補ったからといって
解決できるということはありません。
日々、継続的に、鉄分を摂取していくことで
維持していくのが大切になってくるのです。
貧血に悩まされている人は注目!隠れ貧血とは?
貧血にひどく悩まされている人にご紹介したいのが
『隠れ貧血』です。
健康診断では『Hb値』の数値をもとに、
軽度貧血や貧血の判断がされていますが、
その数値が正常にも関わらず、
貧血に悩まされている人が今とても多いのです。
この場合、フェリチンの数値が低く、
鉄分不足になっているため、
実は貧血だった・・・という可能性があります。
貧血の疑いがあると医師に判断された際には、
保険適用のもと、フェリチンの数値検査を
行うことができます。
Hb値が正常だからと、見過ごしてしまう
ことのないように気をつけましょう。
効果的なフェリチンのサポート方法と注意点
フェリチンのサポートには、
鉄を摂取していくのが効果的になってきますが、
実は、鉄分にも、動物性食品に多く含まれている
『ヘム鉄』と呼ばれる鉄分と、植物性食品に
多く含まれる『非ヘム鉄』と呼ばれる鉄分の
2種類が存在しています。
バランス良く、両方を取っていくのが
効果的になってきます。
【動物性食品のヘム鉄】
豚レバー、鶏レバー、しじみ、かつお、かつお・・・など
【植物性食品の非ヘム鉄】
ほうれん草、小松菜、ひじき、豆乳、ごま・・・など
【食事から摂取するときのポイント】
鉄分の吸収を高める、たんぱく質、ビタミンC、
ビタミンB群の組み合わせを心がけましょう!
また、外食が多く、バランスを考えた料理や食事が
難しい場合は、サプリメントもおすすめです。
【サプリメントから摂取するときのポイント】
1日の摂取はできる限り分散して行い、消化吸収を
高める食後の摂取が効果的なタイミングです!
ちなみに、フェリチンは過剰摂取が起きると
吸収が弱まるため、大きな懸念材料はありませんが、
厚生労働省が提唱している鉄分の1日の摂取量は
45mgが限度となっているので覚えておきましょう。
まとめ
貧血や月経による鉄分不足ではもちろん、
体と心の健康に欠かせないミネラルとなっている鉄分。
鉄分が貯蔵されている、
フェリチンの大切さも見えてきました。
鉄分やフェリチンの働きや種類を知れば、
健康作りに効果的なアプローチをすることが
できるので、ぜひお役立てください!